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映画『ターミネーター2』ネタバレ感想&トリビア疑問の徹底解説

「ターミネーター」シリーズで一番よく知られているのが映画『ターミネーター2』。2019年には30年ぶりの正統派続編が作られるということもあり、老若男女から注目を集めています。

今回はそんな映画『ターミネーター2』について、ネタバレ感想からトリビア・疑問点の解説まで紹介。続編映画のための復習はもちろん、見る前の予習や記念として確認などしてください。

映画『ターミネーター2』作品紹介


タイトル:ターミネーター2(原題:Terminator 2: Judgment Day)
監督:ジェームズ・キャメロン
脚本:ジェームズ・キャメロン、ウィリアム・ウィッシャー
ジャンル:アクション、SF
上映時間:154分
キャスト:アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトン、エドワード・ファーロング、ロバート・パトリック
作品概要:1991年に公開された「ターミネーター」シリーズ第2弾。前回に引き続きジェームズ・キャメロンがメガホンを取り、直接の続編として製作されました。製作費は約140億円に対して、興収は5億6千万ドル。シリーズのなかでは最大ヒットを飛ばした代表作で、2019年には正当な続編が登場します。

公開年のアカデミー賞では複数の賞を受賞しているのもポイント。「ターミネーター」シリーズといえばコレ!と言える作品で、1作目以上に見ている方は多いかもしれません。

映画の最後に見られる「アイルビーバック」は誰もが知っている、映画史上もっとも知名度のある名言の1つです。

注意
ここから先は本編のネタバレが含まれます。

映画『ターミネーター2』登場人物とやったこと

ターミネーターT-800型

近い未来、人類抵抗軍の指揮官としてスカイネットを追い詰めるジョン・コナーが子供時代の自分を守るため、過去に送り込んだ旧型のターミネーター。1作目ではスカイネットが送り込んでサラの命を狙っていたものの、本作ではジョン・コナーがプログラムを改変することで自身を守るための兵器として登場します。

10年前と同じように出現したT-800は、身近なバーから服装・バイク・サングラスを奪ってジョンの護衛のため移動。ジョンが狙われているところを間一髪のところで助けたのち、サラ・コナーとも再会しました。

サラはかつて命を狙ってきたT-800に対して警戒したものの、ジョンを守る様子を見ているうちに警戒を解除。また保護対象のジョンからは人間としての振る舞いを教わり、次第に人間らしさも手に入れます。

高速道路におけるT-1000との交戦では、タンクローリーを横転させることで液体窒素を放出。敵を凍結させることで無力化することに成功しました。

のちに復活したT-1000によって腕を折られたり胸を貫かれることで機能停止。しかし補助電源が生きていたため、再起動してグレネードランチャーをT-1000に打ち込みます。

すべてが終わったあと、スカイネットが生まれるうえで必要なパーツが体内に備わっていることを憂慮。自身も溶鉱炉に落ちたいとサラに伝えます。

嫌がるジョンに対して、人間の感情を始めて理解したT-800は抱擁。最後に溶鉱炉行きの鎖に捕まって沈んでいき、消滅しました。

サラ・コナー

ジョン・コナーの母親で、10年前にT-800から命を狙われた人物。

10年前の戦いの後、カイルの子供を妊娠したサラはメキシコに移動。来たるスカイネット誕生や審判の日に備え、体を鍛えると共に生まれてきたジョンにハッキングや武器の扱いを教えます。

時系列は不明ではあるものの、10年のうちにスカイネット誕生に繋がるサイバーダイン社の爆破未遂事件を起こした様子。動機について未来に起こることを語りますが、誰にも信頼されることはなく狂人扱いされて精神病院送りになっていました。

病院では核の悪夢やカイルの幻覚を見るなどしながら、医者から調子を確認されていた様子。最近になってショッピングモールにターミネーターが出現したという事実を知り、病院からの脱出を決意します。

脱出中、かつて襲ってきたT-800に遭遇したことで酷く動揺。それからジョンの仲間ということを知りながらも困惑しますが、最終的にはT-800に心を許しました。

たびたび見る核の悪夢に苦しんだほか、T-800から聞いたマイルズ・ダイソンという人物の存在を聞いたことで単独で彼の家を襲撃。始末する前に家族を見て辞め、ダイソンらと共にスカイネット誕生を阻止するべくサイバーダイン社を破壊します。

すべてが終わったあと、T-800の要望に応じて彼を溶鉱炉に沈めました。

ジョン・コナー

サラ・コナーとカイル・リースとの間に生まれた子供。2029年頃に人類抵抗軍の指揮官を担当し、スカイネットを追い詰めます。

今回登場するジョン・コナーは、1995年前後の話なので年齢が10歳程度。母親のサラ・コナーからはハッキングや武器の扱いのほか、スカイネットに対抗する手段を教わっていました。

母親が精神病と診断されて強制収容されたあとは、里親の元で生活。母親に対する信頼もなくなり、友人たちと共に非行に走る毎日です。

いつもどおり生活しているとき、サラから聞いていたターミネーターを目の当たりにして事実だったと認識。T-800と共にサラを救出しました。

のちにT-800とも仲良くなり、人間としての振る舞いを享受。T-1000を倒したあとはT-800がいなくなるという事実に悲しみを覚えたものの、強く生きることにします。

ターミネーターT-1000型

幼少期のジョン・コナーを始末する目的を与えられ、未来のスカイネットから送られてきた液体金属製の最新ターミネーター。触れたものを模倣できるという特徴を持っており、出現場所にいた警察を始末したうえ、服装などを盗んで警察官になりすまします。

ジョンを探す過程で人々を殺めたのち、ショッピングモールで発見。しかしながらT-800に妨害され、そのあとも執拗に付きまとっては邪魔されていました。

タンクローリーが横転して凍結・バラバラにされたときは、製鉄所の熱で融解。後遺症が残ったことで模倣能力が低下したものの、復活するという最新型ならではの能力を見せつけました。

しかしながら金属が溶ける耐性はないらしく、溶鉱炉に落とされたあとは苦痛の叫びをあげながら死亡。

映画『ターミネーター2』1分でわかる結末ネタバレ

ターミネーターとの戦いから10年後。サラは元凶となりうるサイバーダイン社への攻撃未遂により、精神病院に強制入院させられていました。

その頃、10年ぶりに未来から2人のターミネーターが襲来。片方はサラの息子であるジョン・コナーの始末が目的、もう片方は以前見たターミネーターと同じ型ではあるものの、ジョンを守る役目を負っています。

新型ターミネーターT-1000に追われながらも、旧型のT-800のおかげで始末されずに済むジョンたち。それからジョンたちはスカイネット誕生の元凶であるサイバーダイン社の技術者マイルズ・ダイソンに会い、未来で起きることを説明して仲間に引き入れました。

マイルズの指導により、サイバーダイン社の爆破およびターミネーターのパーツを盗むことに成功した一行。最後はT-1000を倒し、溶鉱炉にパーツを廃棄。またT-800も同じパーツを持っていたため、溶鉱炉に沈んでいきます。

映画『ターミネーター2』詳細な結末ネタバレ紹介

映画はクレジットと共に、ブランコや街中の至るところが炎に包まれている場面からスタート。

上記の出来事は1997年8月29日の審判の日と呼ばれる日時に起きたことを示唆しており、当時約30億の人命が失われました。以降人工知能スカイネットと、核戦争を生き残った人類による戦争が2029年になっても継続しています。

ある日の夜

ある日の夜、審判の日が残り数年まで近づいているロサンゼルスの街に閃光が走ります。閃光のなかから現れたのは、かつて10年前にサラ・コナーの命を奪おうとしていたターミネーター(T-800)です。

T-800は近くにあったバーに入ると、裸だったせいか笑われます。襲撃されたT-800は襲ってきた相手を蹴散らし、洋服を新調。最後に銃を持ってきた男からサングラスと拳銃を奪うと、バイクを盗んで夜の街に消えました。

いっぽう別の場所でも閃光が発生。不審に思った警察官が近寄ると、裸の男に始末されます。男は警察官の車と制服を盗んでいきました。この男の正体は、スカイネットが送り込んできたターミネーター(T-1000)です。

10年後のサラ・コナーたちに危険が迫る

ターミネーターとの戦い以来、サラ・コナーは自身の体を鍛えると共に息子のジョンにハッキングや戦いの知識を享受。そんななか「1997年8月29日に核戦争が起こり、人類が滅亡する」として元凶であるサイバーダイン社の爆破未遂事件を起こしたことで、精神異常と判断され精神病院に入院させられていました。

いっぽうジョン・コナーは母親が入院して以来、養父母によって育成。母親の精神病を聞いてからは非行に走り、これまでの訓練で得た知識をもとに万引きや不法侵入といった悪さばかりしています。

そのころT-1000は、警察になりすましてジョン・コナーの養父母宅を訪問。ジョンの写真を入手するとともに、子供たちからショッピングモールにいると報告を受けます。T-800もバイクに乗るジョンの姿を発見し、追跡を開始しました。

ショッピングモールに到着したT-1000は、ジョンの写真を使って目撃情報を捜査。ジョンはゲームをしていたものの、友人がT-1000から聞き取りされたらしく「警察に追われている」と報告されたため、すぐにその場を離れます。

T-1000は逃げるジョンに気づいて追跡開始。もう少しで撃たれそうになったところ、T-800が挟み込むような形で現れてジョンを庇い、T-1000に銃弾を浴びせました。この時点でT-800は以前と違い仲間であり、T-1000が敵と判明します。

銃弾を浴びたT-1000は負傷したものの、体が液体金属のような形ですぐさま再生。2人が交戦している間にジョンが逃げ、バイクに乗ってその場から逃走しました。

しかしながらT-1000はT-800を吹き飛ばし、ジョンを追跡開始。追いかけてくるT-1000は途中でトラックを奪取して加速したものの、T-800もバイクで来ます。

最終的にT-800はT-1000の乗っていたトラックを無力化。自身のバイクにジョンを乗せ、その場から去っていきました。

ターミネーター

ターミネーターをその目で見たジョンは、母親が言っていたことが本当だったという事実を再認識。そのうえでT-800から、「未来のジョンに回収されて再プログラムされたこと」「ジョン・コナーを何がなんでも守るのが目的ということ」「ジョンの命令であればなんでも聞く」ということを伝えられます。

また攻撃してきたT-1000は未来における最新型のターミネーターで、「液体金属を用いてなんにでも変形すること」「ジョンの命を狙っていること」も発覚しました。

ジョンは本当にT-800がどんな命令でも聞くのか?と半信半疑。そんななかで絡んできたチンピラの対応を任せると、T-800は軽い攻撃を仕掛けます。ジョンは慌てて止め、ロボット要素の強いT-800を人間らしく振る舞えるよう指導することにしました。

いっぽうT-800によると、T-1000が次に狙うのはジョンの母であるサラとのこと。T-800はその間に逃げたほうがよいと提案したものの、母親を見捨てられないジョンは拒否。T-800にサラを救出するため、収容されている精神病院に行くよう命令します。

サラの救出

病院では、サラの元に来た警察がショッピングモールで撮影されたT-800の写真を彼女に見せます。そこでサラは10年前に襲ってきたロボットが再来したと考え、脱獄を決意しました。

サラは聴取の際にクリップをこっそり回収。精神病を装っている間に辱めを受けながらも対処し、いなくなったところをクリップで扉を開けることに成功します。

自由になったサラは病院の専門医師をしているシルバーマンに近づき、危険な液体の入った注射器を用いて人質に取ります。それから人質を持ちつつ出口の通路を開けさせて脱出しようとしたところ、T-800とT-1000が出現しました。

当然T-800の姿を敵と見ているサラは混乱しますが、ジョンが「味方だ」と言ったため信用。危ないのはむしろT-1000のほうで、ターミネーター同士の交戦が始まります。

最終的にはなんとかジョンとサラ、それにT-800はT-1000を振り切り、メキシコ方面に逃亡できました。ジョンとサラは久しぶりの再開を喜びます。

サラの決意

母親の救出のために病院に乗り込んだジョンに対して、サラは危険すぎる行動を叱責。T-800に関しても10年前に命を狙われたことから一緒にいたくなく破壊しようと試みますが、ジョンの説得で辞めました。

またT-800がジョンを守ろうとする姿を見たサラは、徐々にこのロボットこそがジョンの保護者に値するのではと思考。信頼を深めていき、一緒に人類を滅亡の危機から救うべく行動を開始します。

一行が街を離れて訪れたのは、メキシコにあるサラの友人の場所。なんでもサラが来たるべき日に備えて武器の扱いなどを教わったのがその友人のようで、T-1000に対抗するための物資を調達しました。

ジョンがキャンプ地でT-800と交流を深めるなか、サラは寝ているときに核戦争によって街が炎に包まれ、人々が木っ端微塵になる悪夢を見ます。

悪夢を見たサラは、再度未来を変えなければならないことを再認識。T-800から人工知能スカイネットの誕生につながるコンピューター素子を開発するのがサイバーダイン社で技術者をしているマイルズ・ダイソンであることを知らされていたため、単身でダイソンの自宅に乗り込みます。

研究所にて

ダイソンの自宅にたどり着いたサラは、早速襲撃。しかしダイソン家の妻と子供たちがかばい合う姿を見て、始末するのを戸惑います。そこに母を追ってきたジョンたちが到着し、サラを説得。サラは始末するのをやめ、話し合いに転じました。

サラは数年後来る予定の審判の日について説明。またT-800がターミネーターということを信じさせると、ダイソン自身の研究がT-800のパーツを発見したことに起因することが判明します。ダイソンは自分の研究により人類に多大な被害が出ることを知り改心。サラたちの要望であるサイバーダイン社の研究所の破壊に同意し、妻子を置いて現場に向かいます。

サイバーダイン社で待っていたのは、厳重な警備網。しかし研究所にゆかりのあるダイソンのおかげで軽々と侵入に成功し、施設の破壊を順調に進めます。そしてT-800のパーツが厳重に保管されている場所にたどり着くと、ダイソンがセキュリティを破りなかに潜入。無事に10年前のT-800から回収されたコンピューターチップと右腕の回収に成功しました。

ダイソンたちはそれから帰路につこうとしたものの、警備員の通報を受けてSWATが研究所に突入。T-800とSWATが互いに応戦している間にダイソンが銃撃を受けて瀕死の重傷を負います。

自分の死を悟ったダイソンはサラたちの脱出の手引きをするため、囮になることを決意。ジョンたちが逃げるのを見計らい、爆弾を起爆することで研究所ごと爆破しました。

最後

サイバーダイン社から目的の物を入手したサラたちはそのまま車で逃走開始。しかしT-1000が事前に警察無線を傍受していたらしく、後から現れます。T-1000はSWATからヘリコプターを盗み、サラたちを追跡。激しい攻防のなかでサラが負傷を負いつつも、T-800のおかげでヘリコプターの撃墜に成功しました。

それでも追ってくるT-1000は、タンクローリーで追跡。最終的に製鉄所の前でT-800にやられ、あふれ出した液体窒素で凍結されます。T-800は凍結したものを撃ち、T-1000は木っ端みじん。

しかしながら製鉄所の熱により解凍、液体金属だったせいか、再び元の姿に戻ります。そんなT-1000に対して、T-800は対抗。自分よりも優れる相手に太刀打ちできず、腕を破壊されたり胸を貫かれたT-800は電源オフになります。

絶体絶命のなか、予備電源で動いたT-800はT-1000にグレネードランチャーをお見舞い。結果T-1000は溶鉱炉に落ちて、これまで模倣してきた人間の顔に変化しながら苦痛の叫びで消え失せます。

最後にサイバーダイン社で盗んだチップと腕を溶鉱炉に廃棄。安堵したものの、T-800は自分のなかにもあると言います。

T-800も廃棄されない限りスカイネットの脅威は消えないため、T-800も溶鉱炉に落ちなければなりません。サラは納得しますが、ジョンは泣いて止めます。

最終的にT-800は人間の感情を理解し、ジョンを抱きしめます。それから自身は鎖に捕まり、「アイルビーバック」と言いながらゆっくりと溶鉱炉に落ちました。

最後に見せたのは、ジョンが教えた親指を立てるというサムズアップでした。

映画『ターミネーター2』疑問点の解説

映画『ターミネーター2』知られざるトリビア紹介

リンダ・ハミルトンの妹

リンダ・ハミルトンに双子の姉レスリー・ハミルトンがいます。そんなレスリー・ハミルトンは、リンダ・ハミルトンの鏡像として映画に出演していました。

登場するのはT-800の頭を手術する場面。鏡に映っているのはレスリー・ハミルトンとのことです。

また終盤でジョンを騙すためにT-1000がサラ・コナーになりすましますが、その場面でもリンダ・ハミルトンとレスリー・ハミルトンが同時に映っています。

そのほか、映画に登場するジョン・コナーの幼少期の映像で出てくる少年は
リンダ・ハミルトンの実子です。

核爆発の映像

サラ・コナーがたびたび見ていた核爆発により炎に包まれる映像。この映像はスタン・ウィンストンとそのチームにより製作されたもので、出来るだけリアルに描写するために何時間も核実験の映像を研究しています。

またシーンの撮影には、ミニチュアのロサンゼルが作られたのもポイント。それだけでなく、1度の撮影が終わるとミニチュアが破壊されるため、同じセットを作り直すために数日の時間を要していました。

映画公開当時CGがなかったため、当時作られた核爆発の描写としては史上最高レベルとも言われています。

T-1000の破壊

液体窒素によって凍らされたT-1000が、木っ端みじんに吹き飛ばされる場面。あの場面は義肢を装着している人とセットの下に本物の手足を埋めたロバート・パトリックの撮影により作られた模様です。

T-800の終盤

映画の終盤では、T-800が溶鉱炉のなかに沈んでいく場面があります。このとき「自己終了できないからシャットダウンしてほしい」といったセリフがありますが、これは後から追加された模様です。

当初、T-800は何も言わずにサラに溶鉱炉に落としてもらおうとしていました。ただテスト視聴ではセリフがなかったためなんでサラがこの行為をしているのか、理解できなかったとのことです。

T-1000の4本腕

ヘリコプターに乗り込んでサラたちを追いかける場面。このときT-1000は4本の腕を持ち、2本は操縦に使いながらあまりをMP-5Kサブマシンガンの発射に使っています。

この場面は高速道路で撮影されていたものの、午前5時には一般開通されるため慌てていた様子。そこでスーツを作った特撮クルー班を叩き起こし、急いで撮影していたようですl。

撮影されなかったシーン

映画には脚本には書いてあったものの、実際の撮影がされなかった場面もあります。

電気けいれん療法

うつ病を含む精神病患者に施される電気けいれん療法。サラはこの療法を受けて激痛のあまり過去の経験を再体験することになります。なかでもT-800がサラを追いかける場面が特徴的。ただ、撮影はされていません。

別の核の悪夢

サラが見ていた核の悪夢。サラはターミネーターに連れられて精神病院の外に行き、核ミサイルの発射を見せられます。そして核爆発が置き、サラとターミネーターが炎に包まれながら目を覚ますというシーンがあった模様です。

エンリケの死

エンリケは、サラ・コナーに武器の扱い方などを教えていたほか、武具を渡した人物。このエンリケの死の場面は映画には取り入れられなかった模様。

T-1000がエンリケのいる場所に近づくと、犬が吠え始めます。T-1000に気づいたエンリケが外に出ようとしたところ、肩甲骨を刺されて先手を取られました。それからエンリケは手榴弾を使ってT-1000を自分をまきこみながら爆破。

しかしながら液体金属であるT-1000に手榴弾はまったく効果がなく、無駄死にします。そのあとT-1000は、エンリケの妻からサラたちの行き先に関する情報を入手します。

映画『ターミネーター2』劇場版・特別版の違い

映画『ターミネーター2』には劇場公開時のものと特別版があります。そして、それぞれの違いはシーンがカットされているかどうかです。前者が137分、後者が154分であることから、17分程度シーンの量に違いが見られます。

今回は、特別版で追加された場面、ない場面なども見ておきます。

サラの薬

サラの病院で病室を覗き込んだ医学部生が、医者の指示を受けて薬をちゃんと服用しているか確認するよう命じられます。

カットシーンでは医学部生がサラに薬を渡そうとしたものの拒否されます。そこで医学部生はサラのお腹を警棒で殴り、薬を無理やり飲ませながら蹴り上げていました。

カイル・リースの登場

ジョン・コナーがハッキングにより不正に金銭を奪取した後の場面。

サラ・コナーはカイル・リースが出現したことでキスとハグをかわし、姿を消す彼を追いかけたら核の悪夢と同じ場面にいることに気が付きます。そこでサラは目を覚ましますが、劇場版にはありません。

ジェームズ・キャメロンによると、前作を見ていない人が見たらカイル自体を知らないため困惑するのでは、と考えた結果カットされたとのことです。

ジョンの部屋の捜索

T-1000はジョンの里親を始末したあと、ジョンの部屋に入って居場所の手がかりを探します。部屋のなかを物色したT-1000はポスターの後ろに何かがあることに気づいて、裏にあった箱を見つけました。

この場面はカットされているのですが、その理由はT-800の時点で索敵能力は示されているため、冗長になると考えたからとのこと。

スマイル

サラたちがサルセダ農場の到着した際のこと。

ジョンはターミネーターのまじめすぎる顔を指摘して、たまには微笑むよう勧めます。対してT-800は微笑もうとしたものの、その完成度はいまいち。そこでジョンは鏡の前で練習するよう言います。

マイルズのマイクロチップ

T-800がサラに対してマイルズ・ダイソンのことを明かした場面。マイルズ・ダイソンは妻からマイクロチップ作成の仕事に集中しすぎと指摘されます。

大してマイルズは人工知能の革命に繋がることを熱く語っていました。この場面は特別版とで有無の違いがある模様。

T-1000が模倣するサラ

製鉄所では、T-1000が凍結されたあとに解凍されます。しかしながらT-1000は完全に模倣できるほど回復はしておらず、サラを模倣。

削除された別のショットでは、ジョンは2人のサラを見てどっちが本物か戸惑いますが、片方の足が剛鉄製の格子を模倣していたため気づいていました。

未来

審判の日が来なかった未来、年老いたサラ・コナーはこの件をモノローグします。対してジョンは、上院議員になっている様子が見られました。

この場面は特別版に含まれず、一部のDVDなどの未公開シーンとしてあるようです。ジェームズ・キャメロン曰く、映画に雰囲気が合わないためカットしたとのこと。

映画『ターミネーター2』感想

「ターミネーター」シリーズのなかでも最高峰と謳われる2作目。「デデンデンデデン」から始まる音楽は誰もが知っていること間違いなし。

今回登場するターミネーターは2人。片方は以前猛威を振るっていたT-800、もう片方は新たな刺客だったT-1000です。1作目とは打って変わり、人間を守る姿が描かれるのは安心感があり。そもそも1作目以降はT-800がずっと仲間のイメージなので、初代のほうが違和感を覚える方も少なくないはずです。

監督は続編に定評のあるジェームズ・キャメロン。「ターミネーター」はもちろん、「エイリアン」「タイタニック」「アバター」など世界レベルの興収を誇る人気映画を数多く輩出しています。

本作の最大の魅力は、なんといっても感情の乏しいアーノルド・シュワルツェネッガー演じるT-800が学習していく過程。最初こそ1作目のように人間を躊躇なく攻撃していたものの、ジョンの教育により「傷つけすぎない」配慮を覚えたり「スラッグや汚い言葉」を覚えたり、極めつけは冗談や笑いまで学習するところに面白みを感じられます。

初代と比べて怖さは薄れているものの、内容はどう考えても上。だからこそシリーズ最高の人気を得ているわけで、名言・名場面の宝庫です。

キャラクターは以前と比較すると多いのに対して、みんなに役目を与えて個性を加えているのもグッド。30年の時を経て2019年に正統な続編が公開されるということもあり、やはり視聴前に見ていて正解でした。

「ターミネーター」シリーズは回を重ねるごとに評価がいまいちになっているため不安な部分もありますが、繋がりのある続編ともあれば『ハロウィン(2019)』のように成功してほしいと思います。