映画『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』を見たという方のために、本編内で描かれたストーリーの中で疑問に思った事などを解説します。
映画を見たけどよくわからない部分があったという方は、参考にしてみてください。
目次
ニコラス・フラメルとは?今後も登場する?
ハリーポッターシリーズを見ているという方ならご存知かもしれませんが、本作ではニコラス・フラメルが登場しました。与えられた役目は、友人のアルバス・ダンブルドアからの依頼によって、パリに来たニュートやジェイコブ、ティナがユスフ・カーマによって拘束、投獄された際に、3人を安全な場所へと導き、脱出の手引きをしたというもの。
また、終盤でグリンデルハルドがパリを破壊するために青い炎に包まれた怪物を召喚したのに対し、みんなで阻止する中で最終的な勝利の決め手を担ったのもニコラス・フラメルです。
そんなニコラス・フラメルは、物語の中で御年600才を迎えた錬金術師(ジェイコブが375歳と言っていたが、ハリポタの方の記録だと600才くらい)。アルバス・ダンブルドアとは共同研究者として知られており、映画『ハリーポッター』にも登場した賢者の石を創造した人物です。
こんな人ならざる長寿になっているのも、賢者の石から得た命の水を飲み続けて不老不死を維持しているのが影響しています。
ニコラス・フラメルは、『ハリーポッター』シリーズではほとんど役目がなかっただけに、『ファンタスティックビースト』シリーズでは大役を与えられるのかもしれません。
というのも、本作の中でニコラス・フラメルは本の中にいる謎の若い女性に戦いに参加するべきか相談する描写もあり、疑問点を残しているからです。今後この女性の身元が明らかになると共に、ニコラス・フラメルがニュートらを補助し、闇の魔法使いグリンデルハルドを打倒する手助けをする事でしょう。
ミネルバ・マクゴナガル不可解な登場の意味とは?
ミネルバ・マクゴナガルは、映画『ハリーポッター』シリーズに登場するキャラクター。ホグワーツ魔法魔術学校の副校長を務める魔女で、公式のアニメーガスに登録されていて、たまに猫に変身することがある人物です。
そんなミネルバ・マクゴナガルですが、本作ではホグワーツ魔法魔術学校の教授として若き日の姿が映し出されていたのが確認でき、ニュートやリタの回想場面でも登場しています。
ここで不思議に思うのが、ミネルバ・マクゴナガルの誕生日です。まず、映画の時系列は1927年に起こった話になります。これに対し、マクゴナガルが誕生したのは1935年の事。つまり、本作の時系列で見たら本来生まれていません。
それにもかかわらず、ミネルバ・マクゴナガルは1927年にはホグワーツ魔法魔術学校の教授を務め(ダンブルドアが名前を出していた)、1900年代初頭にニュートらが生徒だった頃にも既に先生をしていた描写がありました(リタが生徒の口チャックをした際に追いかけ回す)。
これについて果たして作者はどういう意図を示しているのか、時系列の辻褄が合わない問題になるため、今後の展開で答えが明かされるのか注目しておきたいポイントでしょう。ちなみにマクゴナガルとは言ってましたが、ミネルバまでは言ってないので家系が同じだけの可能性も・・・?
最後に登場した建物(ヌルメンガード)とは
映画のほとんど終盤に登場した山の中にある建物は、ヌルメンガードと呼ばれています。本作では、ゲラート・グリンデルハルドがクリーデンスに対して本当の身元を明かす場面の中に登場していました。
ヌルメンガードは、ゲラート・グリンデルハルドが敵対する者を収容するために建造した建物で、拠点でもあります。映画『ハリーポッター』にもこのヌルメンガードは登場していたものの、憶測でドイツとは予想されてましたが詳細な場所までは明かされていませんでした。
ところが、本作ではヌルメンガードの場所がオーストリアと示されたことで、その詳細が1つ分かった事になります。
なおヌルメンガードは、ゲラート・グリンデルハルドが建造したにもかかわらず、1945年にアルバス・ダンブルドアに敗れてから、本人がヴォルデモート卿によって亡き者にされるまで投獄される場所でもあります。
また、本作の中ではヌルメンガード城と呼ばれています。ゲラート・グリンデルハルドが敗北するまでは拠点なので城と呼ばれ、その後は監獄という扱いになるのかもしれません。
アルバスダンブルドアがグリンデルバルトと直接対決しない理由
JK・ローリングの魔法ワールドシリーズのファンなら周知の事実ですが、ゲラート・グリンデルハルドとアルバス・ダンブルドアは1945年に決着する予定です。ただ、なぜそこまで年代が進むのかは明らかにされていません。
アルバス・ダンブルドアの力があればゲラート・グリンデルハルドを倒すことは可能なのに、教え子のニュートに依頼するというのが本作のストーリーでした。
ではなぜグリンデルハルドとダンブルドアの2人が戦わないのか。これは本作で明かされています。
話によると、グリンデルハルドとダンブルドアは血液を用いた協定を結び、決してお互いに戦わない約束をしていました。この協定にはお互いの血が使われ、血液が封入されたお守りを持ち歩いているのです。
ちなみにゲラート・グリンデルハルドは、本作の最初から最後に至るまでお守りを胸のあたりに付けている事を予告でも確認出来ます。ただし、最終的にはニュートの魔法動物のニフラーが、グリンデルハルドからさりげなく奪い取っていた描写もありました(ニュートいわく、グリンデルハルドは動物を甘く見ている)。
ニュートがお守りをダンブルドアに渡して壊せるのか聞いたところ、曖昧に壊せるかもしれないような返事をしていたので、今後2人の協定は破棄されるのでしょうか。
そもそもアルバス・ダンブルドアとゲラート・グリンデルハルドが血液を使ってまで協定を結んだのか。これについて答えは明らかにされていませんが、2人の過去を見ると多少は答えがわかるかもしれません。
ということで次に紹介します。
ダンブルドアとグリンデルバルトの関係
2人の関係を扱う前に、まずダンブルドアについて知っておきたい事があります。それは、ダンブルドアが同性愛者という点。これは『ハリーポッター』シリーズでダンブルドアが亡くなった後に原作者が明らかにした事実でした。
これにより、ファンの間では映画『ファンタスティックビースト』シリーズではグリンデルハルドをダンブルドアが一方的に恋するのではないか、という話がありましたが、本作の中でそのような描写はありません。
2人が初めて出会ったのは、時系列で言うと1898年頃です。死の秘宝を求めてゴドリックの谷にやってきたグリンデルハルドがダンブルドアと出会い、2人とも優秀な魔法使いで理想が同じだったことから意気投合します。
しかし、2人には決定的な違いがありました。それは、グリンデルハルドが死を制する支配者になることを望んだのに対し、ダンブルドアは生を支配することで亡くなった両親や愛する人を蘇らせようとしていたという事実。
途中までは志が一緒だったために協力関係になっていましたが、あるときダンブルドアの弟アバーフォースが2人の危険な思想に気づくと、事態は急変します。
まず、アバーフォースは2人の計画を知った後に、グリンデルハルドから磔の呪文(禁断の呪文)を受けました。これを知ったダンブルドアとグリンデルハルドの関係は一気に対立し、アルバス、アバーフォース・ダンブルドアとグリンデルハルドによる三つ巴の決闘が起きます。
その結果、途中でダンブルドア家の妹アリアナが巻き込まれて何者かの呪いを受けて亡くなり、アルバスとアバーフォースが悲しむ中でグリンデルハルドは逃走を図ったのです。
以上から、グリンデルハルドとアルバス・ダンブルドアはもともと友人関係だったことがあったことがわかります。友人関係の頃に血の約束をしたのか、仲違いした後なのかは定かではありませんが、2人の関係には長い歴史がありました。
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]ダンブルドアが魔法省か誰かから妹の件について言及されていたのは、アリアナの事です。[/chat]クイニーがグリンデルバルトの仲間になった理由
クイニーがグリンデルハルドの仲間になった理由については、恐らく魔法使いとノーマジの結婚が違法という設定が関係しています。
クイニーはジェイコブに恋心を抱いており、2人は『ファンタスティックビースト』の1作目が終わってから数か月に渡りデートを繰り返していました。
そして本作の中では遂に2人は婚約を結んだわけですが、実際はジェイコブに魔法をかけていただけでした。
ジェイコブ自身はノーマジと魔法使いの結婚は違法と知っていて、このままではクイニーが逮捕されてアズカバンに入れられる可能性があったため反対しています。
そんな板挟みの状態のクイニーは思考が暴走し、ニュートやティナとも関係に亀裂が入り、パリで出会ったグリンデルハルドの思想に取り付かれ、仲間になったのでした。
クイニーが敵対関係になったのはノーマジとの結婚が出来ない事実に対して暴走しているからというのが正解なので、今後どこかのタイミングで仲間に戻るのではないかと予想しています。
ちなみにジェイコブは1作目で記憶を消されたためクイニーを知らないと思われるでしょう。ですが、1作目終盤でジェイコブが経営するパン屋にクイニーが入る描写があるので、そこから親密になっていったと考えられます。
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]そもそもオブリビエイト(忘れ魔法)は悪い記憶だけしか消さないからジェイコブの記憶は残っていたかも[/chat]蛇に変身できるナギニについて
本作に登場したナギニは、蛇に変身できる女性で移動式サーカスの見世物として登場していました。また、クリーデンスとは同じサーカスで働く友人関係にあり、彼がグリンデルハルドの勢力に入る事を恐れて阻止しようとする様子が描かれています。
そんなナギニが蛇に変身できるのは、マレディクタスという動物に変身してしまう呪いを母親から受け継いでいるからです。マレディクタスは最終的に動物になり、決して人間には戻れなくなります。
そして忘れてはいけないのが、ナギニという名前は『ハリーポッター』の中でヴォルデモート卿が側近に従えていた分霊箱のヘビと同名であるという点。
これにより、本作で登場したナギニはいずれヴォルデモート卿の手下になる蛇の人間だった頃の姿であると解釈されています。劇中では闇の勢力に染まっていない姿が映し出されたナギニは、今後どのようにして闇に染まってしまうのか、そもそもグリンデルハルドとはどういう関係になるのかが気になるところです。
リタ・レストレンジとニュートの関係
リタ・レストレンジは、純潔の血を引くレストレンジの家系に生まれた女性です。ニュート・スキャマンダーとはホグワーツ魔法魔術学校の中で同期の親しい間柄でした。そんな2人が仲良くなったのは、お互いに魔法動物に傾倒していて、他の子供たちとは違って変わり者だったためとされています。
ただ、リタ・レストレンジとニュートは子供の頃こそ親しい間柄だったものの、本編の1927年にはテセウスがリタと婚約していた事から結局恋は実らなかったようです。
ちなみにニュートは、魔法動物を保管しているカバンの中にリタの写真を飾っていて、恐らく恋心を引きづっているのではないかと推測できます。心を読めるクイニーがその写真を見た際、リタについて「奪う女」と言っていたのも1作目の記憶に残るところ。
なお、本作でリタはグリンデルハルドによって亡き者にされてしまいました。その死ぬ間際には、ニュートとテセウスの2人に対して「愛してる」と言っています。
この「愛してる」という言葉がニュートに向けられたものなのか、婚約者のテセウスに向けた言葉なのかは、議論の余地があります。
リタ・レストレンジとベラトリックスの関係
リタ・レストレンジという名前を聞くと、『ハリーポッター』に登場するベラトリックス・レストレンジが思い浮かぶ人が多いかもしれません。ベラトリックス・レストレンジは、ヴォルデモート卿の手下の1人として登場し、ハリーの名付け親のシリウス・ブラックを亡き者にした人物。
つまりリタ・レストレンジの家系から生まれたのがベラトリックスなのかと思いますが、実際は違います。ベラトリックスは元々シリウス・ブラックと従兄弟にあたり、レストレンジ家に嫁いで苗字が変わったという繋がりがあります。
ベラトリックスは純潔崇拝者にも関わらずレストレンジ家に嫁いだわけですから、レストレンジ家も間違いなく純潔でしょう(聖28一族と呼ばれる)。
ただ、2人の明確な違いは、善悪にあります。ベラトリックスはヴォルデモート卿の手下なので悪であり、グリンデルハルドに立ち向かったリタは善である事を考えたら明白です。
グリンデルバルトがクリーデンスを追う理由
グリンデルハルドがクリーデンスを執拗に追っていたのは、簡潔に言えばアルバス・ダンブルドアの命を奪うためでした。グリンデルハルドは血の誓いを立てていることから自ら殺めることができず、代わりが必要だったのです。
その代わりになったのがクリーデンス・ベアボーン。本来なら10歳までしか生きられないオブスキュラスの宿主ですが、20歳を超えても生き続けるクリーデンスは明らかに圧倒的な魔法の力を持っていることが明白。
グリンデルハルドはその力がアルバス・ダンブルドアを倒せるだろうと読んだわけです。
ちなみにグリンデルハルドは決して無理やりクリーデンスを仲間にしようとはしませず、話術で引き入れています。これはオブスキュラスが負の感情に強く反応するもので、本人のやる気がなければ意味がなかったからです。
さいわいグリンデルハルドは饒舌多弁なので、仲間に引き入れるまでのレールが序盤から既に敷かれていました。
クリーデンスの正体アウレリウスダンブルドア
クリーデンスの正体は、アルバス・ダンブルドアの弟でした。
リタ・レストレンジとクリーデンスが異母兄弟?その真実(アウレリウス・ダンブルドア)
*あとでくわしく
本作の中でも、一回聞いただけでは頭が追い付かない方もいると思うのがリタ・レストレンジやユスフ・カーマ、クリーデンス・ベアボーンの関係です。
クリーデンスが自分の産みの親を探す中で、リタ・レストレンジは何かを知っている様子、そこにユスフ・カーマも入り混じり、何が何やらという感じでした。
まずリタ・レストレンジの父親であるコーヴァス・レストレンジには、1人の妻がいました。その妻の間に設けられたのがリタ・レストレンジです。その後コーヴァスの妻はすぐに亡くなってしまい、数か月経ってから2人目の妻を手に入れ、新たに男の子授かります。
この男の子というのがクリーデンス・ベアボーン(この時点ではクリーデンスと名付けられていない)だったため、リタ・レストレンジとクリーデンスは異母兄弟だったことになります。
しかし、何かを知っていたリタ・レストレンジはこれを否定します。
あるとき、リタ・レストレンジと小間使いのおばあさんは赤ん坊のクリーデンス(この時点ではクリーデンスと名付けられていない)を連れてアメリカに船を使って旅に出ました。
その旅の途中、良く泣く男の子(仮のクリーデンス)をあやしていたリタ・レストレンジは精神的に辛くなって別の赤ん坊(本当のクリーデンス)と交換します。
直後、嵐が酷くなって船が沈没することになり、リタと赤ん坊(本当のクリーデンス)と小間使いは小船に乗って脱出、交換したレストレンジ家の赤ん坊は別の沈没した船に乗っていたため亡くなったのでした。
つまり、実際にはリタ・レストレンジとクリーデンスは異母兄弟ではなかったことになります。
それならクリーデンスの本当の親は誰なのか。それは明かされていません。ですが、グリンデルハルドいわくクリーデンスの名前はアウレリウス・ダンブルドア。アルバス・ダンブルドアの弟だそうです。
ユスフ・カーマがクリーデンスの命を狙っていた理由
ユスフ・カーマは、子供の頃に母親がリタ・レストレンジの父親に寝取られてしまっています。これを見ていたユスフ・カーマはレストレンジ家に対して復讐を誓っていて、リタの父親の2人目の妻が生んだ子供(クリーデンスと思い込んでいる)の命を狙っていました。
リタレストレンジとテセウスの仲
婚約。
ティナがニュートに怒っていた理由
映画『ファンタスティックビースト』を前作から見ている人からすれば常識かもしれませんが、本作ではティナがニュートに対して冷たい態度を取っていた事をご存知かもしれません。これはニュートの呼び方もそうで、ティナは「Mr.スキャマンダー」と呼んでいました。
もともとティナとニュートの2人は、最初こそ取り締まる側と取り締まられる側という立ち位置だったものの、一時は一緒に死刑になりかけた仲です。また、前作の最後には2人は良い感じの仲になっていて、惜しそうな雰囲気を出しながら分かれていました。
そんな仲が壊れた全ての元凶が、雑誌か何かの記事。雑誌か何かでニュートとリタ・レストレンジが婚約という記事を見たティナは、裏切られたような気持ちで闇祓いになり、同職の彼氏を作っていました(実際にはテセウスとリタ・レストレンジが婚約)。
本作ではニュートの誤解が終盤でリタ・レストレンジの家系を探る場面まで続き、それからは恐らく和解したようです。