「ゴジラが起こすパニックが実際に起こったらどうなるのか、現実的に描きたい」と語ったエドワーズ監督により作成された『GODZILLA』は2014年の5月に全米で公開、同年7月には日本でも公開されました。
世界オープニング興行収入1位を記録し、日本でも映画観客動員ランキングで初登場1位を記録。第3期ゴジラシリーズで最大のヒット作となった『GODZILLA』。
今回はあらすじと作品に残った謎を解説していきます!
目次
映画『GODZILLA ゴジラ』の主要登場キャラクター
フォード・ブロディ
今作の主人公的ポジション。爆弾処理班の部隊に所属しています。
ジョーを父にもち、幼少期は日本で過ごします。
父のことを変人だと思いながらもムートーとの遭遇で父の主張が本当であったことを知り、のちにモンスター同士のバトルに深く関係していくことになります。
ジョー・ブロディ
フォードの父。原子力発電所で技師として働いています。
自身の誕生日、勤務中に妻を亡くします。
謎の振動を何かの隠蔽ではないかと疑い研究し、その結果芹沢博士と知り合うことになります。
ムートーの襲撃で致命傷を負い死亡します。
サンドラ・ブロディ
ジョーの妻。原子力発電所の事故に巻き込まれ亡くなってしまいます。
エル・ブロディ
フォードの妻。サンフランシスコの病院で勤務しています。
サンフランシスコでフォードの帰りを待っていたものの、モンスター同士のバトルに巻き込まれます。
サム・ブロディ
フォードとエルの息子。
ウィリアム・ステンツ少将
アメリカ海軍第七艦隊の提督です。ゴジラとムートーを倒すべく軍隊を指揮します。
国民の安全を第一に考え作戦を決行するも失敗します。
芹沢猪四郎博士(せりざわ いしろう)
MONARCH(モナーク)に属する生物化学者。
物語序盤で謎の卵を発見し、持ち帰って研究しています。
ヴィヴィアン・グレアム博士
MONARCHに属する古生物学者で芹沢博士の助手。
劇中、ゴジラのことを神と呼びゴジラを崇拝していることが伺えます。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』1.謎の振動
今日はジョーの誕生日。フォードとサンドラはジョーの誕生日会を計画していました。
しかし原子力発電所で原子炉が爆発し、サンドラは爆発に巻き込まれ亡くなってしまいます。
目の前にいるのにサンドラを救えなかったこと、母を亡くしたことは残されたフォードとジョーの間に深い溝を作ってしまいます。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』2.父との再会
15年後のサンフランシスコ。フォードはアメリカの爆弾処理班の部隊に所属しており、14ヶ月ぶりに家族の元へ帰ることになります。
帰宅後、久しぶりの再会を喜ぶのもつかの間、東京の領事館から父であるジョーが退避区域に不法侵入したとして保護していると電話が入ります。
フォードはジョーを迎えに東京へ向かい、二人は再会します。
謎の生物のことや何かが隠蔽されているのではないかと研究を続ける父のことを呆れたように扱うフォードですが、ジョーが過去に研究したデータを取りにいくと言い出し二人で退避区域へと向かいます。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』3.芹沢博士との出会い、父との別れ
退避区域で無事データを見つけた二人。しかしすぐに軍に見つかり拘束され、研究所に連れて行かれます。
そこには黒々とした物体が赤い脈を打っており、何やら生きているようでした。
ジョーは事情聴取で退避区域に放射線などないこと、隠蔽しているものがあるだろうと訴え、それが芦沢博士との出会いに繋がります。
「取り返しがつかなくなるぞ」の一言の後、先ほどの生き物が復活し、飛び立ってしまいます。
その時に研究施設や軍も生き物によって攻撃され、ジョーは致命傷を負います。
救助のヘリコプターの中で、ジョーとフォードの間にあった溝はフォードの父を信じられなかったことへの謝罪で埋まりますが、後にジョーは命を失います。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』4.ムートーの音
ジョーが死亡し、残された息子であるフォードに力を貸して欲しいと頼む芹沢博士。
芦沢博士やヴィヴィアン博士が所属するMONARCHからゴジラとムートーについての説明を受けるフォード。
そこでジョーが「生物が音を発している。まるで会話をしているようだ。」と言っていたことを思い出します。
それから閃いた芦沢博士はムートーが何者かと会話を試みていること、そしてゴジラが何かの鍵になるのでは?と考えつきます。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』5.ゴジラとムートーとの戦い
亡くなる直前、ジョーが残した言葉は「家族と一緒にいる」ことの大切さでした。
未確認生物を保護していたことでMONARCHに軍が加入せざるを得ない状況となり、フォードは家族の待つサンフランシスコを目指すため軍の爆発処理班と協力することになりました。
その頃ムートーもホノルルに向かっており、放射物を飲み込み続け、どんどん力を蓄えていました。軍隊の攻撃もムートーには全く効果がなく、ビルは崩壊し、人々が犠牲になっていきました。
そして海面が盛り上りあがり、ホノルルの街が波に飲み込まれます。
津波で飲み込まれていく人間たち。
津波はゴジラが起こしたものでした。
国民の前には三体のモンスターが現れ、もう隠しておくこともできず、部隊は核弾頭を使った作戦を考えました。
しかし芦沢博士は放射物質をおとりに使う作戦には反対でした。
ゴジラは自然の調和を保つために自ら現れたのだから、ゴジラに任せようというのが芦沢博士の考えでしたが、部隊はリスクが高すぎると作戦を強行突破しました。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』6.部隊の作戦
その頃、核廃棄物処理場ではもう一体のムートーが卵から孵化しているところでした。
ジョーが研究していたムートーが発していた音は、実は自身の敵であるゴジラを呼んでいたのではなく、まだ卵の中にいたメスのムートーに話しかけていたのでした。
二体のムートーが誕生し、オスのムートーのくちばしからメスのムートーのくちばしへと核弾頭が渡されました。
巣を探しに飛びだった二体のムートー。部隊の作戦は失敗に終わりました。
そして少将はゴジラにムートーたちを任せると決意します。
しかし残された核弾頭を民間人から遠ざけなければなりません。
そこで部隊は二つのプランを考えました。
一つ目のプランは、電磁パルスが邪魔で地上からは近づけないため、影響を受けない高さまで飛行機でいき、高度9000メートから核弾頭の起動を解除する。
二つ目に用意されたプランは、もし起動の解除ができなかった場合は核弾頭を船に乗せ、できるだけ遠くまでいき爆発させるというものでした。
これらのプランには救出策がなく、フォードを率いる軍は命がけで核弾頭をどうにかしなければなりませんでした。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』7.ゴジラとムートー
サンフランシスコへと到着したムートーとゴジラ。
街中がパニックに陥る中、フォードたちは爆弾処理へと向かいます。
ゴジラとムートーの激しい戦いで崩壊していく街はすっかり灰色になってしまい、たくさんの人々が犠牲になりました。
フォードたちが飛行機から降下し、核弾頭を見つけた場所はメスのムートーが卵を産みつけた場所でした。
たこの足のような触手からムートーの幼虫が蠢いているのが伺える中、核弾頭の解除ができないことが分かります。
一つ目のプランは失敗に終わり、二つ目のプランを実行せざるを得ない状況になりました。
核弾頭を抱え、船へと急ごうと仲間が急ぐ中、フォードはムートーの卵を焼き尽くします。
ゴジラを押さえつけ、集中攻撃していた二体のムートーはそれをきっかけに卵の元へと急ぎます。
自分の卵が燃え尽きてしまったのをみたメスのムートーは鳴き声をあげ、近くにいたフォードの存在に気がつき、フォードをじっと見つめます。
その頃船へと辿りついた軍が、エンジンを起動したところその音に気が付いたメスのムートーが核弾頭を積み込んだ船へと走り出します。
オスのムートーは再びゴジラへとつかみかかるも、ゴジラのしっぽにはねのけられ、ビルの中へ突っ込み死亡。
そのビルが倒壊し、その下敷きになりゴジラも倒れてしまいます。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』8.フォードとゴジラ
仲間が待つ船へと急ぐフォード。
そこで煙の中から黒いゴジラの手が現れ、フォードが振り返ります。
ゆっくりと瞬きをするゴジラ。その顔はどこか優しく、フォードもじっと見つめます。そのまま煙の中へと再び消え、フォードは走り出します。
メスのムートーは激しく核弾頭を奪おうとします。
フォードが到着した頃、ムートーは船場を破壊し、軍の仲間の抵抗も物ともせず暴れまわります。
するとあたりは急に静まり返り、フォードの目の前にメスのムートーが現れます。
フォードにひと鳴きするメスのムートー、銃を構えるフォード。
静まり返った海、フォードもこれまでかというところで「パキリ」と音がし、メスのムートーの首が傾きます。
驚くジョーの目の前に現れたのはゴジラでした。
メスのムートーの首にかみつき、口の中に光線をあびせ、メスのムートーの首をつかんだまま鳴き声をあげるゴジラ。
メスのムートーの胴体は海へと沈み、力つきたフォードは力尽きます。それとほぼ同時にゴジラも力尽き、倒れます。
意識が朦朧としながらも上空から軍によって救われるフォード。後ろでは核弾頭が海の上で爆発します。
ネタバレ映画『GODZILLA ゴジラ』9.ラストシーン
煙が取れた街はすっかり破壊され、ゴジラは灰色になり横たわっていました。
松葉杖をつき、息子であるサムを抱えて避難所をさまようフォード。
父の手を離れ走り出すサム、そしてそこにはエルの姿があり無事再開を果たします。
死んだと思われたゴジラは目を覚まし、ひと鳴きします。
そして国民に見送られながら再び海へと消えていき、終了です。
映画『GODZILLA ゴジラ』に登場した怪獣
ゴジラ
「水爆大怪獣」や「怪獣王」として呼ばれ、日本のみならず世界的にも有名な怪獣です。
名前の由来は「ゴリラ」と「クジラ」を合わせたものであるという説が有力です。
水爆に耐えることのできる生命力をもち、人類の武力は通用しません。
今作でも何度か登場した口から吐く光線は「放射能熱線」といいます。その他、尻尾はもちろん相手を振り回して打ちのめす攻撃にも長けています。
作品によってゴジラの描かれ方は違い、今作では人間のヒーロー的存在で描かれていました。
ムートーM.U.T.O.
ハリウッドオリジナルのゴジラ怪獣であるムートー。
放射能を餌とし、ゴジラの体内に卵を産み付けることもできます。
昆虫のような長い手足をもつムートー。
今作では、陸での戦闘を得意とするメスに、翼をもち飛行しながら戦闘するオスの二体が登場しました。
映画『GODZILLA ゴジラ』の疑問点を解説
モナークとは?
1946年、巨大生物に対する調査を進めるべく各国の共同でつくられた秘密組織です。
巨大生物を発見し、研究することを任務としています。
戦後、衛生技術などを駆使し地球を調査。未開の地には数多くの巨大生物が生息していることを発見し、秘密裏に調査を続けています。
芦沢博士が見せた懐中時計の意味は?
劇中、核弾頭でムートーを誘き寄せると作戦を立てたシーンで芦沢博士が少佐に見せる懐中時計。
劇中ではあまり触れられないものの、芦沢博士は被爆2世であることが分かります。
実は芦沢博士の父が広島で体験したことを少佐に語るシーンが企画され、撮影までされたのですがカットされたため、少し謎が残るシーンとなっています。
同じく少佐の父は広島の原子爆弾を輸送する任務に関わっていたという裏設定もあります。
このことから再びあのシーンをみると少し見方が変わってきますね。
ゴジラの表情、目が合う意味は?
優しそうな顔でこちらを見るゴジラ。何か意味ありげな表情でしたよね。あの意味は一体何だったのでしょうか?
今作でゴジラはムートーを倒し、自然のバランスを取るために現れたと芦沢博士は言っていました。
そして戦いに向かうフォードを見つめ、そのあとメスのムートーからフォードを救いました。
激しい戦いの末、灰色と化したゴジラを見つめ涙ぐむ芦沢博士。そのあとゴジラが目を覚まし、芦沢博士と目を合わせます。
また、当初は動物のようにCGデザインされていたゴジラですが、何を目的に行動しているのかが分からず人間のような表情のあるゴジラに変えられたという説もあります。
これらのことからゴジラは人間の見方である要素が多く伺えますよね。
ヴィヴィアン博士のいうようにゴジラは「神」であり、それは人類の神であるとも言えます。
なかなか登場しないゴジラ
今作ではゴジラは物語中盤でやっと登場しました。
しかし登場したものの、なかなか戦わなかったり焦らされている感じすらします。
実はこれ、参考にされた映画が原因しているとされています。
その映画というのが『ジョーズ』。
この作品はサメが登場するまでにかなりの時間がかかる割に登場シーンは数分です。
それなのにジョーズはサメの恐ろしさをうまく表現できています。
登場は物語の中盤からですが、その分ゴジラの動きや攻撃、表情など濃く描かれています。
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