2018年に公開される映画『ヴェノム』。シンビオートの中でも大人気のキャラクターヴェノムは、スパイダーマンの長い間苦しめるライバルのような存在として親しまれています。
今回はそんなヴェノムについて、能力や正体、トリビアをまとめてご紹介。
映画『ヴェノム』で興味をもった方も、まだ見てないけどこれからファンになりそうな方も楽しんでください。
目次
ヴェノムの正体とは?
ヴェノムとは、とある雑誌の人気記者だったエディ・ブロック(エドワード・チャールズ・アラン・ブロック)が誤報記事をピーターパーカーによって暴かれ、信用と職・妻を失った彼がシンビオートに取りつかれた事で生まれたキャラクターです。
その正体はシンビオートと呼ばれ、別名「共生体」、「エイリアン・コスチューム」と言われます。
シンビオートは地球外の生物で、普段は寄生先となる相手を探していて、ちょうど地球にいた時に悪意に憎悪に満ちたエディ・ブロックを発見し、そのまま乗り移ったのです。
それがヴェノムの正体であり、初代ヴェノムでもありました。
1人称は「we(俺たち)」。これはエディ・ブロックとシンビオートがヴェノムとして活動する共生体だった事に由来します。
ヴェノムの能力とは?
ヴェノムが持つ能力は、シンビオートが持つ能力とそのまま言い換えることが出来ます。具体的には、以下の通り。
超人的なパワー
ヴェノム、つまりシンビオートが寄生した相手は、超人的なちからを手に入れます。
その力は筋肉的な意味合いはもちろん、超人的なスピード、何人も追える動体視力、すぐれた持久力、怪我に対する脅威の治癒力などが挙げられます。
パワーの増幅
シンビオートが誰かに寄生してヴェノムとなった場合、寄生先の人物の本来のパワーや能力を増幅させることができます。
また増幅量は、寄生相手の憎しみ・憎悪の大きさによっても強化されるため、黒い感情や肉体そのものが強いほど強さも上がります。
例えばエディ・ブロックは、もともと320キロの重さを持ち上げることが出来ましたが、ヴェノム化したことで12トン以上の重量を持ち上げられるようになったのだとか。
他にも50トンを越える重量を持ち上げた話もあり、その増幅量はすさまじいものでした。
能力コピー
ヴェノム(シンビオート)は、寄生した相手の能力を遺伝子レベルでコピーできます。コピーした能力は新たな寄生先でも維持されるため、シンビオートが持った能力は延々と受け継がれるわけです。
寄生した能力を遺伝子レベルで覚えられるということは、以前コピーした人物のクローンまで作れるなど、中々チートな事になっています。
ちなみにシンビオートはスパイダーマンにも寄生していたことがあるため、壁や天井への張り付きはもちろん蜘蛛の糸も出せます。他にもスパイダー・センスを回避できる能力を身に着け、スパイダーマンには厄介な存在になったことも。
治癒能力
ヴェノム(シンビオート)は、どんな怪我や重病を持っていても治癒できます。
極端な話で四肢が欠損していても再生したり、病気なども克服できます。
これは寄生相手を治したいというよりは、ヴェノム(シンビオート)自身が自ら動くために必要だからやっていることです。
マーベルでは他にもデッドプールがヒーリングファクターを持っていますが、能力としては似たものでしょう。
形態変化
ヴェノムは、鋭く尖った目に不気味な牙、黒い見た目を彷彿とさせるイメージが強いです。
ですが、実際は寄生相手の願望を叶えるような見た目に変化できるため、他にも様々な形態に変化できます。
寄生相手が魚を望めば恐らく魚の見た目にもなりますし、より憎悪に満ちた感情を持つならその願い通りの醜い姿となります。
ヴェノムの弱点とは?
ヴェノムの弱点は、シンビオートの弱点です。簡単に言うと、高熱と高周波の音に弱いとされます。
逸話としては、映画『スパイダーマン3』の中で、ブラックスパイダーマンとしてピーターパーカーがシンビオートを着ていた事がありました。
しかし、ピーターはシンビオートの危険性を察知し、教会の鐘が鳴り響く音にもがき苦しむシンビオートを脱ぎ捨てています。
このように、ピーターは弱点である高周波の音を鐘の音に見立てていたことがあるのです。
他にも、シンビオートを破壊するための解毒剤が一応存在します。
これまでにヴェノム化した人物とは?
ヴェノムとは、シンビオートが人間に取りつくことで生まれたキャラクターです。
初代ヴェノムは、ピーターに強い憎しみを持ったエディ・ブロックでしたが、これまでに4代目まで存在しています。
初代ヴェノム:エドワード・チャールズ・アラン・ブロック(エディ・ブロック)
初代ヴェノムは、映画『ヴェノム』の主人公にもなるエディ・ブロック。
エディは、サンフランシスコ郊外に生まれて暗い幼少期を過ごしたものの、成人後は記者として成功を収めていました。
一時は人気記者となり、妻を持つなど明るい人生を歩んでいましたが、スパイダーマン関連の誤報記事を書いたことで信用を失い、職も妻も失っています。
ほどなくしてスパイダーマンに憎悪を抱き、ちょうどスパイダーマンが脱ぎ捨てたシンビオートが近くにいたエディに取りつく形でヴェノムとなったのです。
初代ヴェノムは、エディ自身が筋肉質だったため圧倒的パワーを持っているのが特徴で、スパイダーマンへの憎しみから手ごわい相手として立ちはだかります。
ですが、憎悪自体はスパイダーマンのみに向けられたもので、一般市民には何の恨みもないせいか助けることもあるなど、アンチヒーローとしての側面まで持ち合わせていました。
最終的には、エディ自身が末期がんに侵されたことでシンビオートは離れ、オークションを通して様々な人物に取りついていくことになります。
二代目ヴェノム:アンジェロ・フォートナート
末期がんに侵されたエディがシンビオートをオークションにかけ、ギャングの親玉だったドン・フォートナートが1億ドルで落札。
ドンは息子のアンジェロ・フォートナートに渡したことで生まれたのが二代目ヴェノムでした。
アンジェロは父親からシンビオートを貰ったことでオラついた暴れ方をしたものの、肝心のスパイダーマンに対峙すると尻尾を巻いて逃げる醜態をさらします。
これを見た共生体のシンビオートは、アンジェロの醜態っぷりに呆れてビルの間を飛び降りている際に離脱。アンジェロはそのまま転落して亡くなりました。
三代目ヴェノム:マック・ガーガン
マック・ガーガンは別名スコーピオンと呼ばれるヴィランで、電撃を操る能力を持ちます。そんなスコーピオンはシンビオートのパワーを欲していたことで三代目の寄生先となりました。
三代目はこれまでのエディ、アンジェロ以上の凶悪ぶりを見せ、人を食らう描写など中々の非道ぶりです。
パワーも公式ではスパイダーマンを上回るとされていましたが、色々あってシンビオートが離脱して終了。
四代目エージェント・ヴェノム:ユージン・トンプソン
四代目のヴェノムはこれまでと違い、アメリカ政府の管理下に置かれたヒーロー立ち位置の「エージェント・ヴェノム」となっています。
中身はフラッシュことユージン・トンプソンで、ピーターパーカーとは高校の同級生に当たります。フラッシュはピーターパーカーをいじめるような間柄でしたが、後に和解。
その後フラッシュは軍隊に入隊して色々活躍したものの、ある作戦で仲間をすくう際に足を失ってしまいました。
ただ、アメリカから功績を認められたことで政府管理下にあるシンビオートとの共生に適合し、四代目として「エージェント・ヴェノム」となったのです。
これにより「エージェント・ヴェノム」になったフラッシュは足を手に入れることができ、もともとの軍隊譲りの重火器の扱いなどによる活躍を見せます。
ちなみに「エージェント・ヴェノム」は政府の管理下にあるため、フラッシュがシンビオートに取り込まれないように連続着用時間は48時間までと定められての行動です。
2018年は、恐らく四代目が現行です。
ヴェノムにまつわるトリビア
ヴェノムの基本情報を解説したところで、調べなければ知ることが出来ないトリビアをいくつかご紹介します。
どれも興味の深いトリビアなので、楽しみつつ閲覧ください。
トリビア1.ヴェノムの初登場
ヴェノム・シンビオートが初めて登場したのは、1984年頃に刊行されたマーベルクロスオーバー作品『シークレット・ウォーズ』のブラック・コスチュームとしてでした。
『シークレット・ウォーズ』にはスパイダーマンが登場するのですが、コスチュームがボロボロで着れなくなるという場面があります。
その際にちょうど良く見つけたのがブラック・コスチューム。スパイダーマンは新たなユニフォームとしてブラック・コスチュームを着て戦い、地球へと持ち帰ったのでした。
ただし、この時はまだブラック・コスチュームであって「ヴェノム」ではありません。ピーターパーカーはブラック・コスチュームを着てヒーロー活動をしていたものの、あるとき助言により危険性を知らされます。
そしてピーターパーカーはブラック・コスチュームを脱ぎ捨て、シンビオートが近くにいたエディ・ブロックに寄生したことでヴェノムが生まれました。
ヴェノムが共生体として初登場したのは、1988年5月に出版された『アメイジング・スパイダーマン#300』でのお話。ちょうど30年前となります(2018年時点)。
トリビア2.ト映画『スパイダーマン3』のヴィランだが・・・
サム・ライミがメガホンを取った初代映画『スパイダーマン』シリーズ。3作目には宇宙から飛来したシンビオートが隕石として地球に衝突し、ピーターパーカーを伝ってエディ・ブロックに寄生したことでヴェノムが誕生しました。
そんな映画『スパイダーマン3』で主要ヴィランとなったヴェノムですが、本当は機械を自由に組み立てることで空飛ぶ羽を開発した老人ヴァルチャーがヴィランになる予定で、登場しないはずだったという裏話があります。
それが、ヴェノムとヴァルチャーの人気を比較したうえで前者の方がいいだろうと押し切られ、登場に至ったのでした。
ちなみにソニー・ピクチャーズではないMCUシリーズの映画『スパイダーマン:ホームカミング』には『スパイダーマン3』でヴィランになる予定だったヴァルチャーが登場します。
もしも映画『スパイダーマン3』のヴィランがヴァルチャーだったら、逆に『スパイダーマン:ホームカミング』のヴィランがヴェノムであった可能性が否めません。
トリビア3.ヴェノムの初期案は女性
スパイダーマンに対する憎悪で人を喰らい、最大のライバルとして立ちはだかるヴェノム。今ではスパイダーマンと共に戦ったり、正義の活動をする場面を見ることが出来ますが、元々は女性キャラクターとなる予定でした。
初期案では、スパイダーマンに見とれていたタクシー運転手がある男性を轢いて亡き者にしてしまい、妊娠中だった女性が精神的ショックによってスパイダーマンを憎悪の対象として見るようになり、ヴェノムが誕生するというものだったのです。
ただ、この案はスパイダーマンにとって女性が脅威になるような事はないと考えられたことで、ボツになり新聞社のエディ・ブロックが生まれます。
なおこの初期案のおかげなのか、現在はたくさんのシンビオートが登場していて、その中に女性の特徴を持つ者も複数人確認できます。
トリビア4.シーヴェノムの存在
ヴェノムが元々女性だった、という話は前述しているものの、実際この設定が死んだというわけではありません。というのも、シーヴェノムと呼ばれる女性ヴェノムが存在するからです。
シーヴェノムになったのは、弁護士のアン・ウェイングでエディ・ブロックの恋人です。エディがヴェノムとなっている時に、一時的にアン・ウェイングにヴェノムが移った事があり、この時のキャラクターがシーヴェノムととなります。
すぐにヴェノムはアン・ウェイングから離れたため一瞬だけでしたが、その後アンは取りつかれたトラウマによって精神に異常をきたしてしまい、自ら命を絶っています。
トリビア5.ヴェノムはチョコレートが好き?
ヴェノムと言えば、人を頭から食べたり臓器を食べる習性があるのを見たことがあるかもしれません。これはヴェノムの特徴ですが、実際は「人を食べたい」という欲求ではありません。
というのも、ヴェノムは人の体に生成されているフェネチルアミンと呼ばれる物質が欲しているからです。そのため、ヴェノムは人の頭でなくともフェネチルアミンが入っている食べ物なら己の欲求を満足させられます。
そして、チョコレートにはフェネチルアミンが入っているため、人間に次いでチョコレートも恐らく好物と言えます。
トリビア6.ヴェノムのアイデアは1人のファンボーイが創り上げた
ヴェノムの創作は、当時マーベルでチーフエディターを務めていたジェイムズ・シューターが、ファンから受け取った手紙が始まりと言われています。
1980年代、ちょうどマーベルでは作家やアーティストによるコンペがさかんに行われていました。そんなときに、22歳のランディ・シューラーが不安定な分子でできたブラック・コスチュームに関するアイデアを手紙で送り、それにジェイムズ・シューターが目を付けたのです。
それから一か月後、シューラーの元にはジェイムズから220ドルでアイデアを買い取りたいという返事が送られ、1年後にリリースされた『シークレットウォーズ』のシンビオートとして登場しました。
トリビア7.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとヴェノムが接触?
宇宙から飛来したヴェノムですが、近年では再び宇宙へと飛び出しています。今のヴェノムの寄生先はスパイダーマンの友人のトンプソンという人物で、エージェント・ヴェノムとして活動しているのです。
エージェント・ヴェノムは2、012年からシークレット・アベンジャーズに参加しており、特使として宇宙に送られます。そこでガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーと合流していたのでした。
映画『ヴェノム』シリーズをお忘れなく
今回は、ヴェノムにまつわるあれこれを紹介していきました。
映画『ヴェノム』が2018年11月2日より日本でも公開され、今後続編の製作を恐らくされるはずです。
この機会に、映画『ヴェノム』はもちろん、スパイダーマンシリーズについて色々と知識を深めてみてください。
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