映画『デッドプール2』でデッドプールが結成することになった「Xフォース」はマーベルコミックの方でも人気の高いチームであり、コミック派の方なら誰もが知っています。
しかしその一方で映画しか見ていない人は「Xフォース」についてあまり知識がありません。そこで今回は「Xフォース」について映画版とコミック版における設定やチームメンバーの違いなどを徹底解説していきます。
*この記事にはマーベル映画『デッドプール』シリーズとマーベルコミック版の「Xフォース」にまつわるネタバレが書いてあります。ネタバレを気にする方の閲覧はご注意ください。映画『デッドプール2』のネタバレも含まれます。
目次
生半可では語れない?複雑すぎる「Xフォース」
「Xフォース」について解説する記事ですが最初に行っておきますと「Xフォース」を語ろうと思うと複雑すぎてコミックで追っていなければ中々把握するのが難しいです。
そもそも私自身もあいまいな知識しかありません。というのも「Xフォース」は最初に登場して以来人気の低迷による解散や新たな結成、多すぎるチームメンバーの変遷など移り変わりが激しいからです。
一般的に「Xフォース」は初期と名前の違う二期、その後三期や四期などに分かれて2010年代でも新しいコミックが登場していました。
とりあえず今回は把握できた範囲で解説していきますのでよろしくお願いいたします。
マーベル映画『デッドプール2』に出てきたXフォースとは?
映画『デッドプール』に登場するXフォースは無責任なヒーローのデットプールが結成する最強鬼ヤバいチームです。
デッドプールことウェイド・ウィルソンは映画『デッドプール』での戦いの末最愛の恋人ヴァネッサを取り戻して平和な生活を送っていましたが、その時未来からやってきた半分機械な謎のマッチョ野郎ケーブルと遭遇します。
デッドプールはケーブルの相手をしないと思われたものの恋人のヴァネッサに頼まれてケーブルが狙う謎の少年を守ることにしました。しかしその少年を独りで守ろうとしてもケーブルが思ったより強くて苦戦。
結局1人の力でケーブルと渡り合えないと判断して身近なミュータントに声かけ&一般公募で応募してきたミュータントと共に結成されたのが映画版のXフォースということになります。
- チームリーダーはデッドプール
- 目的は打倒ケーブル&少年を守ること
マーベル映画『デッドプール2』の「Xフォース」メンバー
ウェイド・ウィルソン/デッドプール(役:ライアン・レイノルズ)
ケ-ブル(役:ジョシュ・ブローリン)
ドミノ/ニーナ・サーマン(役:ザジー・ビーツ)
ラッセル/ファイヤーフィスト(役:ジュリアン・デニソン)
ピーター(役:ロブ・ディレイニー)
ベドラム(役:テリー・クルーズ)
シャッタースター/ガベードラ・セブン(役:ルイス・タン)
ツァイトガイスト/アクセル・クルーニー(役:ビル・スカルスガルド)
ヴァニッシャー・テルフォード・ポーター(役:ブラットピット)
マーベルコミックに登場するXフォースとは
マーベルコミックに登場するXフォースは1991年に初めて登場した架空のスーパーヒーローチームを皮切りにスタートしています。Xフォースを生み出したのは脚本家でありイラストレーターだったロブ・ライフェルド。
初登場は1991年4月発行の『ニューミュータンツ』第1期第100号です。
Xフォースはこの初登場以来人気を博して愛されることになりましたが、途中で人気の低迷やXフォースの廃刊からの『X-Statix』の登場、さらに廃刊してリブートされるなど今まで紆余曲折されてきました。
Xフォースと一言で言っても解説しきれないのはそういった背景によるものです。とりあえず今回はマーベルコミックのXフォースについて変遷を追って解説します。
マーベルコミックに登場するXフォースの変遷
初登場の初期Xフォース(一期目)
1991年に登場した初めてのXフォースはプロフェッサーXが編成した若手ミュータントのチーム「ニューミュータンツ」を未来からやってきたケーブルによって再編成されて出来たチームです。
特徴はX-MENと違ってより攻撃的なチームであるという点。作戦に当たっては命のやり取りを伴うような危険な任務を遂行することも辞さない構えでした。
一期目のXフォースの主な敵はケーブルのクローンだったストライフが率いるミュータント解放戦線(MLF)。MLFは人類によるミュータント支配を打倒する行動をしていましたが、それに対してXフォースは戦いを挑んでいました。
[box02 title=”メンバー”]ケーブルが編成したチームの初期メンバー
ケーブル
ウォーパス
キャノンボール
シャタースター
ブーマー(ブンブンから改名)
フェラル
ドミノ(コピーキャットが化けた偽物)
追加メンバー
サイリーン
リクター
サンスポット
ドミノ(本物)
カリバン
ムーンスター
ベッドラム
ウィズダム
[/box02]
XフォースならぬX-Statix(二期目)
Xフォースと同じ正史に属するもののメンバーを総入れ替えして生まれたチームがX-Statixです。一期とのつながりはなく名前だけ次いでいるものでした。
その特徴はXフォースとは目的が全く異なるもので市民から称賛を得るために敵などと戦い、その様子をテレビで放送することで名声とお金を得ていた点です。
X-Statixはチームメンバーも異質すぎるほかメンバーが退場するのも早くいなくなっては補充されるような感じでそんなに長い期間やることなく廃刊に至っています。
初期メンバー(X-Force#116)
(各キャラの説明に飛ぶとネタバレがあります)
ツァイトガイスト :シリーズ開始時のリーダー。女好き。
ドゥープ:マスコットにしてカメラ係の生命体。
ユーゴーガール:アイドル的存在の女性ミュータント。能力をコントロールするために薬に頼っている。
ジン・ジニー:初期メンバーではもう一人の女性ミュータント。
スラック:顔が触手。
プラズム:全身を水に変える。
バタリング・ラム:牡羊の怪物のような姿で怪力の持ち主。
ラ・ニュイ:闇を造り出す能力を持つ。
コーチ:チームの指導者であり管理職。
#116での追加メンバー
アナーキスト:第一回のX-Force#116で死亡したスラックに変わる補充メンバーとして参加。黒人だが黒人差別主義者で、手を何度も洗う癖がある。
以上のうち、実務には携わらないコーチを含む4人を残して第一回の#116で死亡。
その後の追加メンバー
X-Force#117での補充メンバー
ミスター・センシティブ(オーファン):チームの新リーダー。1日1回、ロシアンルーレットで自分を撃つ習慣がある。
ブローク:怪物のような姿で元クライムファイターだった男。ゲイ。
ヴィヴィセクター:元学生で獣人化能力を持つ。ゲイ。
ファット:トレーラーハウスで育った荒っぽい性格の青年。ゲイ。
セント・アンナ:ヒーラーであり、サイコキネシスを操る女性ミュータント。比較的まともだが短命だった。
スパイク・フリーマン:メンバーではなく、#117から新たにX-Statixのオーナーになった人物。大金持ちの実業家。
X-Force#122〜
スパイク:体からトゲを出す黒人ミュータント
デッドガール:ゾンビ化したミュータント
サポートメンバー
ラクーナ:時間を止める能力を持つ。メンバー入りを熱望し自ら売り込んだが、承諾されるとメンバーにはならずテレビタレントへの道を選んだ
X-Statixに改名してからの追加メンバー
ヴィーナス・デ・ミロ:エネルギー生命体の女性ミュータント
ミステリアス・ファン・ボーイ:突如メンバーになった謎の少年。
エル・グアポ:元俳優でスケボーの名人。
ヘンリエッタ・ハンター:生き返ったアイドル歌手。
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『アンキャニィX-フォース』
ケーブルの養子を巡る。
『Cable and X-Force』
2013年から2014年にかけてマーベルNow!の一貫として4巻ほど続いた作品がこの「ケーブル&Xフォース」です。ケーブルの名前があるようにケーブルを中心としたメンバーで構成されているため初期のXフォースを思い起こさせるようなものでした。
メンバー
- ケーブル
- コロッサス
- ドクターネメシス
- ドミノ
- フォージ
- ホープ・サマーズ
- ハヴォック
コロッサス
ロシア人ミュータントのコロッサスは名前の由来がどこかの巨像を意味するものになっているX-MENのメンバー1人です。その能力は全身の皮膚を生体金属に変えることで耐久性と耐熱性をあげ超人的なパワーを得るものになっています。
コロッサスは自らの力をコントロールできなくなった時にケーブルのXフォースに加わりコントロールするための装置を得ました。映画ではデッドプールをX-MENに勧誘するために登場した引き立て役でありXフォースには張らない様子でしたが、漫画では入ったことがあるようです。
『Xフォース』2014年~
15巻ほど続いた作品。
メンバー
- ケーブル
- ドクター・ネメシス
- E.V.A
- ファントメックス
- ホープ・サマーズ
- サイロック
- ドミノ
- マロウ
- フォアゲットミーノット
結局映画と漫画のXフォースの違いは?
映画でデッドプールはリーダーになるが漫画ではならない
映画におけるデッドプールはケーブルと戦うためにXフォースを自ら結成してチームリーダーとなっていますが、漫画でデッドプールがリーダーにはなっていません。
どちらかというと漫画でリーダーになるのはケーブルであることから立場が逆転していることは間違いないと思います。
映画に出てくるキャラクターは漫画のXフォースの各期からバラバラに選出
映画に登場するXフォースのキャラクターは最初のメンバー紹介で名前を出していましたが、漫画のXフォースのメンバーと比較してみても期間ごとに対応しているわけではなくバラバラに選出されています。
そのため中々把握が難しいですが漫画に登場するミュータントの中でも特に目立っていたり人気のあるキャラクターの中から映画のメンバーは選出されたのではないかという部分が見えてきました。
とはいえ映画『デッドプール』シリーズからのスピンオフとして登場する以上今後も漫画のXフォースメンバーはたくさん登場することが考えられるのでその点お楽しみといったところでしょうか。