グリム童話で有名作品といえば「ヘンゼルとグレーテル」。飢餓状態が続く場所で、親が子を捨てる恐ろしい話です。
そんな「ヘンゼルとグレーテル」は、映画でもよく扱われる作品。2020年にも映画に取り上げられ、『グレーテル&ヘンゼル』というタイトルで公開されました。
本記事は、2020年映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』のネタバレ感想などを紹介します。
- ネタバレ
- 疑問点の把握
- 感想
目次
2020年映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
作品概要
タイトル(邦題) | 未定 |
タイトル(原題) | Gretel & Hansel |
監督 | オズ・パーキンス |
ジャンル | ファンタジー、ホラー、スリラー |
上映時間 | 87分 |
キャスト | ソフィア・リリス、サム・リーキー、チャールズ・ババロラ、アリス・クリーグ |
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』は、2020年にアメリカで公開されたホラー要素を含むファンタジー作品。グリム童話で知られる「ヘンゼルとグレーテル」が原作です。
特徴的なのは、映画のタイトルでヘンゼルとグレーテルの順番が逆転していること。それを裏付けるかのように、ヘンゼルとグレーテルの立場が性別など逆転しています。
舞台は中世のヨーロッパ。16歳のグレーテルは8歳の弟のヘンゼルを連れて、森のなかに食料探しに行ったものの遭難。そこでお菓子の家と家主のホルダに遭遇しますが、恐ろしいことに巻き込まれます。
主演は映画「イット」シリーズで幼少期のベバリー・マーシュを演じたソフィア・リリス。そのほか俳優デビューのサム・リーキーが共演します。
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
あらすじ
遠い昔、おとぎ話に出てくるような田舎で、幼い少女が食べ物と仕事を必死に探しながら弟を暗い森へと連れて行ったが、恐ろしい悪に出くわした。
気にする方は注意だよ!
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
キャラクター:キャスト
グレーテル
ヘンゼル
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
1分でわかる内容・ストーリー
グレーテルとヘンゼルは仕事を手に入れようとしたものの、結局何も得られぬまま自宅に帰還。仕事がないまま帰ってきたグレーテルに母親は怒り、2人を家から追い出します。
追い出された2人は森をさまよいながら変人に襲撃されることがあったものの、優しいハンターに救われ1日お世話になりました。
姉弟はお菓子の家を発見。そこの主のホルダは2人に対して、衣食住を提供する代わりに仕事をするように言います。魔女のホルダはグレーテルに魔法を教え、ヘンゼルには筋力をつけさせたり食べ物をたらふく食べさせました。
あるときグレーテルは、ホルダの真実を発見。子供たちを自宅に招きいれては殺し、食べている事実に気が付きます。ヘンゼルを肥やしにしているのも、その計画の1個でした。
ホルダはヘンゼルを料理するため、真意に気が付いたグレーテルを捕縛。しかしグレーテルは貰った魔法の力を利用し、ホルダを燃やすことで対処します。
ホルダが亡き今グレーテルは魔女の家に残り、ヘンゼルを家に帰しました。
なるほど
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
詳細な内容をネタバレ紹介
本作の詳細なネタバレを紹介します。
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』ネタバレ.起
ピンクの帽子をかぶった美しい子供
むかしむかし、村の誰もが一番大切だと思った赤ちゃんがいました。ある冬、赤ん坊はひどくおそろしい病気に感染。赤ん坊の父親は彼女を魔女の場所に連れて行き、病気を取り除いてもらいます。そこで魔女は、赤ん坊に魔法の力を残しました。
赤ん坊だった子供は年齢を重ねるにつれて、将来のことを予感する能力が発現。村人たちは少女の場所に訪れ、その能力で色々聞きます。
しかし少女は、すべてが死に終わることを予感。そうなる前に、魔法の力を使って父親を含む村人たちを殺しました。
それから少女は1人になるために森のなかに移動。そこでほかの子供たちをおびき寄せ、恐ろしい運命に導きます。
追い出し
父親の死後、十代の少女グレーテルと弟のヘンゼルは、家政婦の仕事についてある男性と面会。グレーテルはその男性に会いますが、彼はグレーテルにまだ処女かどうか尋ねます。男性の本当の意図を明らかにして、2人は結局仕事が手に入りませんでした。
夜になると、グレーテルたちの母親はグレーテルが家政婦(仮)の仕事を得れば生活ができていたのに、といった発言。母親はグレーテルに対して、もう家にいさせることはできないと言います。
また母親は、すぐに出て行かないならグレーテルをずたずたにすると脅迫。姉弟は自宅を出てさまよい、小屋を見つけて休みます。
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』ネタバレ.承
襲撃
姉弟は家を出て、一晩寝る小屋を見つけます。それから恐ろしい叫び声を上げてグレーテルたちを逃がす残忍な男が接近。男は外で彼らを追いかけ、ヘンゼルに攻撃します。
グレーテルがその男を殴ったところ、その男の目ははがれた様子。それから男はグレーテルに攻撃する前に、頭から矢を受けて命を落としました。ハンターのおかげで姉弟を助かり、一晩家に連れて行かれます。そこで2人は、ウサギのシチューをごちそうになりました。
ハンターはそこで一晩寝かせて、食べ物や仕事を与えてくれる人を紹介すると言います。
お菓子の家
翌朝、兄弟は仕事を探しに出ます。グレテルがキノコを見つけるまで何も見つからないと、彼らはイライラする。それは「魔法」キノコで、二人をヒステリックに笑わせる。
翌朝、グレーテルたちは仕事探しに外出。なにも見つからないためイライラした様子ですが、途中でキノコを発見します。2人はキノコを食べたところ、ヒステリックに大笑い。そのキノコは魔法のキノコでした。
ヘンゼルは、ケーキの匂いがする家を見つけるまでさまよいます。グレーテルは、馬車で連れ去られた美しい子どものそばで見られた、少女の手招きのような声を耳にしながら後を追いました。
2人は進んでいき、お菓子の家を発見。グレーテルはヘンゼルが中に入るのを止めようとしますが、ヘンゼルは誰かに誘われるようにして進行。グレーテルは中に飛び込もうとして火をつけようとしたものの、中に住むホルダに迎えられました。
ホルダはヘンゼルとグレーテルを食事に招待して、働く代わりに宿として使ってよいと言います。
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』ネタバレ.転
疑わしき
翌朝ホルダは、ヘンゼルに腕を鍛えさせようと斧を持たせて森に行かせます。いっぽうグレーテルは、家で待機です。
それから食事の時間、ヘンゼルはたくさんの食べ物を前にして大喜び。グレーテルはそんな様子を見て、ホルダの意図に疑いの目を向けていました。
夜寝ているとき、グレーテルは魔女の幻のようなものを見ます。子供の声がグレーテルを導くようなものでしたが、途中で起きてしまったため何が起きているかはわからずじまいです。
魔法
ヘンゼルが出て行く間、ホルダはグレーテルに魔女として彼女の力を利用する方法を見せます。グレーテルは森の中に入り、力を使って木の枝を近くに持ってきて果物を取ることができました。
いっぽうヘンゼルは魔女の幻を見て、近くの木に悪魔の彫刻を見つけます。
魔女の姿
グレーテルに遅れて、ヘンゼルはホルダに対して疑いの目を向け始めます。そこでヘンゼルは、何も持っていないけど家に帰りたいと言い始めました。
その夜遅く、グレーテルはホルダの自宅の地下室に侵入。意識もうろうのヘンゼルがいるのを見つけます。
地下室の床はドロドロしていて、そこに若い魔女が登場。魔女は内蔵のようなものがたくさん入ったバケツを食べているように見えます。
それからグレーテルは、食べ物が子供たちの体で出来ていることに気が付きました。
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
ラスト・結末をネタバレ紹介
ホルダの物語
翌日、グレーテルはホルダと一緒に座り、何かを食べて子供の長い髪を口から引っ張り出す。グレーテルはホルダにヘンゼルを行かせてくれるように懇願するが、ヘンゼルは、グレーテルが消費するためにヘンゼルを救っているので、断る。
その後、ホルダはグレーテルに美しい子の物語の真実を話します。ホルダはその少女の母親であり、父親を殺した娘に憤慨し、ホルダは自発的に少女を森に置き去りにしました。
しかし、子供はホルダの心に残り、暗闇を信じるなら力を分かち合うと約束した。そこでホルダは他の子供たちを食い物にし、年老いた女に変装して親しみを込め、他の子供たちを運命に誘い込んだ。
撃退
ホルダは、ヘンゼルを料理できるようにかごに誘い込むために、彼女が若い外見を装っている間、グレーテルを地下室のテーブルに縛り付けておく。
グレーテルはその力を使って、ホールダに向かってスタッフを送り込み、彼女を炎の上の壁にくっつける。
彼女の体に火がつき、彼女は完全に破壊されるまで苦しみもだえ、ヘンゼルのトランス状態を壊し、グレーテルを解放します。
最後
グレーテルは、ヘンゼルを馬と一緒に送っている間、家に残ることにしました。馬は彼を昔の家に連れ戻し、そこにはもう母親はいない。
グレーテルは、死んだ子供たちの魂が、やっと自由になった木から出てくるのを見ます。
指が真っ黒になるのはホルダの時と同じだが、ナレーションは勇敢で自分を信じると言っている。
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
疑問点の解説
本作の疑問点について、あれば解説します。
ビョークの『ネズの木』〜グリム童話より
あるとき、サウンドトラックの上に「私の母、彼女は私を殺し、父は私を食べ、妹は骨を取っておいてくれました。私はなんてきれいな鳥なんでしょう!」という歌が浮かんでくる。
これは、グリム童話の中でも最も暗いと学者たちが考えている「ビョークの『ネズの木』〜グリム童話より」に由来する。その中で、意地悪な母親が継子の首をはね、娘のせいにします。
その後、娘がテーブルの下から骨を拾って家の庭のネズの木の下に植えるので、彼女は死体を調理して夫に食べさせる。墓の中から小鳥が出てきて、新しい靴と金の鎖と磨石を拾いながら歌を歌い、家まで運びます。
すると鳥は靴を娘に、鎖を父親に渡し、石を継母の上に落として彼女を殺す。彼女が死ぬと、鳥は再び少年に変わり、物語は終わる。
この映画は、この物語の主題的要素をいくつか借用しています。
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
感想
本作は、グリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」に忠実な部分が多い作品でした。しかしながら年齢やタイトルなどが異なります。
監督のオズ・パーキンスによると、グレーテルとヘンゼル、魔女のなかでもグレーテルというキャラクターを重視した作品にしたいと考え、タイトルは原作と逆にしたそうです。
また12歳の子供たちではなく16歳の姉と8歳の弟という設定にすることで、よりグレーテルの苦悩が表現されるように設計されています。
内容に関しては、グリム童話の原作よりも少しマイルドになった印象。雰囲気は最初から最後まで暗くて、空気感があるため引き込まれるような感じです。
魔女のおばさんはとても怖い。「イット」シリーズでベバリーを演じていたソフィア・リリスは「イット」と全然違う髪型でボーイッシュになっていて少しびっくりしました。個人的にはベバリーみたいな髪型のほうが好み。
ちなみに「ヘンゼルとグレーテル」を原作にした映画は結構たくさんあります。この機会に見てみては。
映画『グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)』
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