オリジンがいくつも存在していて、キャラクターの背景が作品により異なる特徴を持つジョーカー。一貫しているのはどこかで薬品か何かに浸かることで、グリーンのヘアとホワイトフェイス、口裂け女のように真っ赤に尖った口元に変化したというものです。
バットマンの宿敵としても知られているジョーカーは、スーパーヒーローのような特殊能力はないにしてもカリスマ的な知能で人類を脅かす脅威。ヴィランのなかでもよく知られている存在です。
そんなジョーカーは、実写版に登場するにあたって演じる俳優でも雰囲気がガラリと変わるのが特徴。そこで今回は、これまでにジョーカーを演じてきた俳優・声優陣を丸っと紹介します。
目次
俳優:近代ジョーカーのスタート「ジャックニコルソン」
ジャック・ニコルソンは、1937年生まれの俳優兼監督。古い作品の出演履歴は多数があるものの、年齢が年齢なだけに2000年以降の映画はあまり出ていません。
そんなジャック・ニコルソンが演じるジョーカーは、映画『バットマン(1989)』の典型的なオリジンをなぞる形のキャラクター。もともとはバットマンのいるゴッサム・シティでマフィアの幹部をしていたジャック・ネイピアという男です。
ジャック・ネイピアは工場でバットマンとの格闘の末、薬品貯蔵タンクに落下。そこで全身が真っ白に変化し、ジョーカーとしての人格を手に入れました。
ジャック・ニコルソンのジョーカーは愉快な印象を受けるのが特徴。もともとがティム・バートン監督による映画のせいか、音楽に合わせて踊る場面や突拍子もない行動などが見られます。
恰好は白・緑・赤の顔に帽子。派手な正装をしており、バットマンとの対決を楽しんでいました。
俳優:実写版ジョーカーの初代!「シーザー・ロメオ」
故人のシーザー・ロメオは、1966年から1968年にかけてテレビシリーズおよび長編映画の実写版バットマンでジョーカーを演じた人物。ジョーカーを演じる俳優のなかでもっとも古いのがポイントです。
シーザー・ロメオが演じるジョーカーは、コメディ感が強く笑いもあるような道化師といった印象。そのほかのキャラクターも人間味があり、近年よく見る行動・精神共に残虐性のあるジョーカーではありませんでした。
俳優:最も残虐性のあるジョーカー「ヒース・レジャー」
ほかの映画に登場するジョーカーはコミカルさを備え、楽し気のある姿で描かれているのが特徴でした。しかしヒース・レジャーが演じるジョーカーはまったくの別物で、残虐性を感じるとにかく極悪非道な性格を持っています。
ヒース・レジャー自身はジョーカーが大好きで、演じることになったときも歓喜した模様。演技のために閉じこもってジョーカーの参考にするため、原作や雰囲気が似たような作品からとにかく振る舞いを研究しています。
その結果生まれたのが、ジョーカー史上最高にキャラクターが合っているという称号でした。ヒース・レジャーのジョーカーは今後越えられる俳優がいないと言われるほどです。
なお残念なことに、ヒース・レジャーは映画撮影終了後の2008年1月22日、処方されていた薬物の過剰摂取により亡くなりました。この事件は、あまりにもジョーカーになりきりすぎたことに由来すると言われます。
ジョーカーとしてのクオリティはもちろん、亡くなってしまったのも神格化される要因の1つでしょう。
ヒース・レジャーが演じるジョーカーは、映画『ダークナイト』で確認可能。「ダークナイト」シリーズは3部作で、ジョーカーは2作目の主要ヴィランです。
ジョーカー俳優:過去の名優ともまた異なる「ジャレッド・レト」
俳優兼ミュージシャンのジャレッド・レトは、ジョーカーのなかで一番イケメンかつ細身かもしれない俳優。
これまでのジョーカーとは異なり、緑の髪と白い肌は同じではあるものの、目と口回りがドス黒く刺青を多数しています。登場するのは、ヴィランが主役として悪と戦う映画『スーサイド・スクワッド』でのこと。
ただこの映画はヴィランそれぞれに時間が割り当てされているせいか、ジョーカーの出演時間はさほど多くありません。あったとしても愛人のような関係であるハーレイ・クインとの恋路くらいで、目立つようなことはしていませんでした。
がっつりとジョーカーを見たい人には向いていないものの、ハーレイ・クインとの絡みが見たい人にはおすすめできます。ちなみにヒース・レジャーは、マーベルの吸血鬼キャラクター、モービウス役で映画出演が決定済みです。
俳優:単独映画に登場!「ホアキン・フェニックス」
2019年現在もっとも注目を集めているジョーカーはホアキン・フェニックス。1974年生まれのホアキン・フェニックスは、1980年代から多数の映画に出演してきました。
ジョーカーとしては単独キャラクターの映画という点も初の試み。公開前のため得たいがしれないものの、「こっちを見ながらニヤっと笑う」動画にジョーカーの片鱗を見せています。
これまでのジョーカーとは違い、オリジナルのなかでも本当にオリジナルな感じの性格を持つのもポイント。普通の人間がいかにしてジョーカーになっていったのかという変化をホアキン・フェニックス演じるキャラクターで見られるのが魅力です。
吹き替え声優:「ザック・ガリフィアナキス」「マーク・ハミル」
実写版もよいですが、吹き替え声優でジョーカーに命を与えた人物も抑えておきたいところ。
『レゴ・バットマン・ザ・ムービー』でザックは声優を担当。
「スターウォーズ」シリーズでルーク・スカイウォーカーを演じているマーク・ハミルもジョーカーの経験があります。
日本版吹き替え声優:「子安武人」
悪役キャラクターの声優で人気を集める子安武人は、ジョーカーを演じることでも知られています。
『スーサイド・スクワッド』と『レゴ・バットマン・ザ・ムービー』でその声を確認可能。
日本版吹き替え声優:「高木渉」
高木渉が演じるジョーカーは、『ニンジャ・バットマン』で確認可能。子安とはまた違い、冷静さがなくまさに悪役といったイメージを持つ声がポイントです。
ちなみに子安武人も、ジョーカーではなくゴリラ・グロット役で出ています。
番外編:DCキャラクターのジョーカーを演じる噂があった人「レオナルド・ディカプリオ」
映画『タイタニック』が代表作で、直近では『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』に出演したレオナルド・ディカプリオもジョーカーを演じる候補として挙がっていた俳優の1人。2017年頃には製作スタッフがレオナルド・ディカプリオをジョーカー役にしたいと考えていたというニュースがありました。
しかし、実際にジョーカーを演じることになったのはホアキン・フェニックス。そもそもレオナルド・ディカプリオにオファーしていたという事実は監督のトッド・フィリップも否定しており、単なる噂でしかなかった模様です。
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